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HΦ 開発者の声

山地 洋平 (東京大学大学院工学系研究科附属量子相エレクトロニクス研究センター)

アプリの歴史

量子格子模型の数値厳密対角化法は、量子多体問題、とくに強相関電子系の数値的研究を行う際の最も基本的な手法です。西森秀稔教授(東京工業大学)が開発された先駆的な量子スピン模型に対する数値対角化パッケージTITPACKは、その公開以来、20年以上にわたって幅広いユーザーに利用されてきました。HΦは、TITPACKに代わる並列計算機対応数値対角化パッケージを目指して開発されました。遍歴電子系を含む幅広い量子格子模型に柔軟に適用でき、なおかつ高並列に対応するアプリケーションです。

アプリの魅力

ハバード模型やハイゼンベルグ模型などを含む様々な量子格子模型に対して、ランチョス法に基づく基底状態あるいは有限温度物理量計算が行えます。模型の選択は非常に柔軟に行え、電子生成消滅演算子で書けるあらゆる1体項と2体相互作用をユーザーは指定することができます。

アプリの将来性・応用可能性

現行のHΦでは、MPIとOpenMPを用いた分散メモリ型ハイブリッド並列が利用可能となっており、東京大学物性研究所のスーパーコンピュータにおいて、ハバード模型18サイトおよびS=1/2ハイゼンベルグ模型36サイト程度の計算が実行可能です。また、2016年度には動的構造因子などの励起スペクトル計算機能の実装、将来的には、他の動的平均場理論などの数値手法に対するソルバールーチンとしての利用を推進していきたいと考えています。

開発者の夢

物性物理学分野のコミュニティーコードとして、実験研究者の皆様を含む幅広いユーザーのお役に立ち、実験データと理論研究を相互に緊密に結びつけるアプリに育てていくことが我々の目標です。